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vol.19
DataStax Japan合同会社

DataStax

vol.19
DataStax Japan合同会社

シニアリージョナルプリセールス/データアーキテクト
木本 吉信氏

日本のニーズに応える準備はできている「分散システム」はオープンで使いやすいものでなければならない

世界が称賛する無二の「価値」に加え革新的であり続けるベンチャー企業が東京丸の内「EGG JAPAN」に集結している。
その一つが、Netflix(ネットフリックス)、Spotify(スポティファイ)、Instagram(インスタグラム)、Apple(アップル)……など名だたるグローバル企業が採用している分散データベースシステムを支えているアメリカ生まれのDataStaxだ。2010年創業のDataStaxの信頼性は名だたる企業の寵愛からもうかがえる。
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世界中に社員が集うDataStaxが2017年の日本法人設立時から日本をそしてその中でも「EGG JAPAN」を次なる拠点として選んだ理由とは。彼らの描く次なる景色についてシニアリージョナルプリセールス/データアーキテクトの木本吉信氏にお伺いした。

分散システムとは「コピー」と「電子メール」の違いのようなもの

オープンソースの「Apache Cassandra(アパッチ・カサンドラ)」をベースに生まれたデータベース、さらには付帯するサービスを提供しているのが、DataStaxだ。その大きな特徴を木本氏がわかりやすく教えてくれた。
「コピーと電子メールの違いのようなものなんです。各所に情報を知らせたいとき、コピーを配布するには、紙をコピーしないといけませんよね。でも、電子メールは複数のメールアドレスを入れて1通、出せばいいだけ。これのデータベース版だと考えてほしいんです」

一度、データを入れると、世界中のデータセンターに送れてしまうのだ。
「インターネットは全世界につながっていますから、アプリは特定のデータセンターに行けばデータは見られるわけですが、物理的な距離があれば、やはりどうしても時間がかかり遅くなるわけです。そこで、近くのデータセンターにつなぐ。そのために、データを近くのデータセンターに複製しておけば、アプリはより早く反応できます」

もともとは「分散システムはどうあるべきか」というテーマで書かれたグーグルのメンバーの論文とアマゾンドットコムのメンバーの論文を、フェイスブックのメンバーが「良いとこ取り」したシステムを作って公開したことがきっかけでシステムは生まれたのだという。
「ところが、フェイスブックはデータベース企業ではないので、保守するつもりはない。だからオープンソースにする、となったんですね。みんなでよりよい分散システムを作ってください、と」

万が一マシンがダウンしても365日稼働が続けられることが「複製データ」を選べる強み

こうしてオープンソース「Apache Cassandra」プロジェクトが始まったが、ここで立ち上がったのが、DataStaxの創業メンバーだった。
「これからはクラウドの時代がやってくる。インターネット企業だけではなく、一般企業でも分散システムが必要になる、と考えたんですね。オープンソースとはいえ、誰かしらサポートができ、相談できる存在があったほうがいい、と。それで、Apache Cassandraを使いたい人を支援するための会社を作ったんです」

分散システムを活用すれば、あらゆる場所からデータをすばやく取り出せるようになる。この魅力に真っ先に気がついたのが、グローバルにインターネットを展開している企業だった。ネットフリックスしかり、スポティファイしかり、インスタグラムしかり、アップルしかり。
「例えばネットフリックスは、アメリカで始まってヨーロッパやアジアに、短期間で急激に展開していきました。これは、もともとアメリカの西海岸、東海岸にあったデータベースを次々に複製することができたからです。クラウド環境であちこちに拠点を持ち、そこに展開して、そこから広げていったわけです」

ネットフリックスはアマゾンのAWSのクラウドサービスを使っていたが、データセンターを増やすと、データベースは次々に複製されていった。
「Apache Cassandraの画期性は、どのデータをどこに複製するかを選べることです。それぞれのデータセンターに、いくつコピーを持つか、指定するだけ。万が一、どこかのマシンが落ちても、データベースとしては24時間、365日、稼働を続けられます」

急速なニーズの高まりを受け本格的に日本法人を始動

データベースの技術は、現在でも1970年代に生まれたリレーショナルデータベースの理論がベースになっているという。しかし、インターネットの普及でますます増え続けるデータ量に対応できなくなってきたという懸念もある。

「データが多くなると、マシンを大きくスケールアップしていきました。でも、これでは、どんどん遅くなってしまう。負荷を分けるためにも分散する、という発想が出てきたわけです」

ただ、そうなるとデータが増えるたびに、どこにどう分散するかを、常に指示しなければいけなくなる。そこで強みを発揮したのがApache Cassandraだった。

「データベース側に機能を渡してしまって、マシンを横に足していくだけで、勝手に膨らんでいくような仕組みをApache Cassandraは持っているんです」

日本でも、ニーズは着実に高まっていた。大手IT企業をはじめ、大手通信会社、金融機関や製造業にどんどん入り始めていく。2017年には、日本法人を設立。現在は、プリセールスエンジニア、ポストセールスエンジニア、営業の3人で活動している。
「Apache Cassandraについて説明を求められることもありますし、Apache Cassandraをすでに使っているのであれば、サポートが必要かどうか、お尋ねしています。エンジニアサイドからリーチをすることもありますし、Apache Cassandraを使ってもらいたいのでミートアップを企画したりすることもありますね」

主要な製品とサービスは3つ。
オープンソースを使っている顧客に対して技術サービスをしたり、コンサルティングサービスを提供すること。
オープンソース版に、セキュリティ、分析や全文検索、地理空間検索、グラフ理論に基づくデータベースエンジンなど、企業向けに機能を足し込んだパッケージ製品として提供し、サポートとコンサルティングサービスを行うこと。

そして3つ目が2020年に本格的にスタートした、クラウド上でDataStaxがデータベースを管理するクラウドサービスだ。

日本でもクラウドサービスを通じて顧客の運用管理負担を減らしたい

運用管理が委ねられるというクラウドサービスは、アマゾンのAWSやグーグルのクラウドサービスと同等のものだ。
「世の中は明らかにクラウドに向かっています。しかし、技術的に深いサービスを受けようとすると、それなりの知識が求められてくる。知識を持った人材を確保するのも、簡単なことではありません。とりわけ日本国内ではそうです」

そうした運用管理の手間を、顧客に負担させるべきではないという。
「本当は、もっと安心してお使いいただきたいわけですよね。クラウドサービスですから、使いたいときに使って、いらないときにやめられる。定常的な経費とならないような使い方もしたい。そうしたお客さまのニーズに対して、もっともっと応えていきたいと考えています」

契約の形態も、さまざまなバリエーションがある。パートナー企業との提携も始まった。
「特定のクラウドベンダーに依存しないこと。また、一部はオンプレミスを使い、一部はクラウドを使う、といった一時的に両方にまたがる場合にも対応ができることもサービスの特徴だと考えています。運用管理を自動化する仕組みなど、ぜひ体験いただきたいですね」

東京駅前という立地はビジネスの強み

2017年の日本法人設立から、EGG JAPANをオフィスとして選んでいる。
「以前ここに入っていた会社のマネジメントの方が、かつての同僚で、ここはすごくいい、と進められたんです。実際、東京駅前という立地は素晴らしいし、お客さまとなる大企業のオフィスも多い。どこに行くにも便利ですし、来てもらうにも便利です」

実は木本氏は東南アジアの拠点もマネジメントしているが、飛行機で移動する際にも便がいいという。同様にアメリカから本社の同僚がやってくるときもわかりやすい。これはビジネスにおいて需要なポイントだという。
「コロナ前の設立時には、コラボレーションスペースでパートナーさんに集まってもらってパーティを開きました。こういうことにも使えますよね」

もう一つ、オフィス内で入居している企業同士でつながりが持てる、ということも魅力だと聞いていたのだが、ここはまだ自分たちが十分に活かし切れていないと語る。
「イベントや交流会にも参加ができていません。というのも、オフィスにいないことも多いからです。これは半分、冗談でよく言っているのですが、分散データベースの会社ですから、みんな分散して仕事をすることがずっと当たり前だったんです(笑)」

オープンソースの技術がベースだけに、開発も世界中のエンジニアから送ってもらったコードを承認する、といった仕事が普通だったのだという。
「そうしないと採用も難しい。世界中から優秀な人材を集めようとすると、地域制限は設けられません。アメリカは国土が広いので、営業も分散、地域ごとに担当を持っていますが、自宅で仕事をしながら、というスタッフが多いです。だから、コロナ下でも仕事はまったく変わっていません」

今後のテーマは、もっと会社について知ってもらうこと。日本には私たちのサービスを必要とするニーズが非常に高いと考えています。また、そのニーズにあわせられるアイディアも持っています。
「データを大量に使うが、早いレスポンスが欲しい、といったニーズにもどんどんお応えしていきたいです」

取材・文:上阪 徹
編集:丸山 香奈枝
撮影:刑部 友康

木本 吉信氏

木本 吉信氏

外交官の父を持ち、カナダ、イギリス、ガーナ、チェコ、ペルーで育つ。慶應義塾大学文学部史学課在学中から、友人が立ち上げた会社に参加。技術翻訳を手がけていた。翻訳のために自らプログラミングも行うようになり、独学でITスキルを得る。独立して、海外企業を日本企業に紹介するコンサルティング集団に参加していたときに、DataStaxと出会った。

DataStax

DataStaxは、Home Depot、T-Mobile、IntuitなどFortune 100社の9割を含む世界500社を超える企業のデータアプリケーションを支える、オープンなマルチクラウド対応スタックです。数多くの実績があるApache Cassandraデータベースと、オープンソースのStargate APIを通じて、大量のデータを扱うシンプルでオープンな分散型のプラットフォームを提供します。

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