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vol.14
株式会社ユーフォリア

株式会社ユーフォリア

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株式会社ユーフォリア

代表取締役 CEO 橋口 寛氏

ラグビー日本代表の大躍進を支えた
選手のコンディション管理システム

2015年に開催されたラグビーワールドカップにおいて、それまで1勝21敗2分と結果を残すことが出来なかった日本代表チームが、過去二度の優勝経験を持つ強豪南アフリカを含む3カ国の代表を破った。この大躍進に大きな役割を果たし、日本のスポーツ界から注目を集めているのが、今回紹介する株式会社ユーフォリアだ。
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同社が手がける「ONE TAP SPORTS(ワンタップ・スポーツ)(以下、「ワンタップ・スポーツ」)」は、スポーツ選手がスマートフォンやタブレットで入力した情報をもとに、正確なコンディションを“見える化”するサービス。怪我や故障の防止はもちろん、トレーニングの効率化にも役立つと評判だ。

そもそも「ワンタップ・スポーツ」は、2015年と2019年のラグビーワールドカップに向け、肉体改造を試みていた日本代表チームから「怪我のリスクを可視化するデータベースを作って欲しい」との依頼を受ける形で開発が始まった。そして、この可視化データベース「ワンタップ・ラグビー」を発展改良したサービスこそが、ユーフォリアが誇る「ワンタップ・スポーツ」なのだ。

その特徴は、筋肉の「張り」や疲労感といった選手の<主観データ>と、体温や脈拍、血中の酸素濃度といった<客観データ>を包括的に集積し、独自のシステムで分析することで、極めて正確に選手のコンディションを把握できること。選手の体が通常とは異なる状況に陥った時には、即座にアラートが表示され、コーチやトレーナーに休養や治療のタイミングを教えてくれる。

「ハードな練習には怪我がつきものです。ましてやオリンピックやワールドカップともなれば、一流のアスリートは全精力をかけて試合に向かいます。本番前の心理状態たるや普通ではない。その結果、不調を見逃したまま無理な練習をして故障してしまうこともあるのです。そうした事態を防止するために我々のサービスがあります」

元々はラグビー日本代表のために作られた「ワンタップ・スポーツ」だが、実は代表チームで13種目、トータルで30種目を超える競技で利用されおり、その中にはブラインドサッカーを始めとするパラスポーツ、小学生のチームも含まれる。しかし同社が提供しているのは、原則としてたった一種類のプロダクトをベースとしたサービス。言うまでもないことだが、競技の種類や競技者のレベルによって取り組むニーズや起きやすい怪我は異なってくるはずだ。一体何故このような汎用性を実現できたのだろうか。

「ユーザーからいただいたご意見を高いレベルまで抽象化・汎用化して、他のチームの為になると判断した場合のみサービスに反映しているのです。もちろんそうした場合はカスタマイズフィーは頂いておりません。シンプルに作っていますから、とにかく動作が軽いとご好評いただいているんですよ」

既に北は北海道、南は鹿児島まで日本全国のスポーツチームに導入されている「ワンタップ・スポーツ」。ユーフォリアが、東京駅丸の内側の目前にあるEGG JAPANにオフィスを構えているのも、日本各地からミーティングにやってくるユーザーの利便性を考えた結果だという。実際にEGG JAPANを利用してみての感想を橋口氏に問うと次のような答えが帰ってきた。

「天井も高いし、光が燦々と降り注いできて、オフィスとしても快適ですよ。10階にコラボレーションスペースというイベントスペースがあるのですが、そこにスポーツの現場やビジネスに携わっている方をゲストにお招きして『丸の内スポーツラボ』というセミナーを開催しています。参加していただいた皆さんにもご満足いただいています。交通の利便性はもちろん、とにかく雰囲気がいい。これから成長していくベンチャーにとっては大切な要素です」

橋口さんは「関わる全ての人がハッピーであってほしい」という思いを胸にビジネスと向き合っているという。

「選手の皆さんに怪我なく活躍してほしいという思いが第一にあります。しかしスポーツには、トレーナー、コーチ、理学療法士はじめ、本当に多くの人々が関わっています。試合に勝つという目的のために、こうしたスタッフが疲弊しているようでは意味がない。『ワンタップ・スポーツ』は、選手を支える人々の業務を効率化し、より輝ける労働環境を作るツールでもあるのです」

「ワンタップ・スポーツ」は、2020年に開催される東京オリンピック、パラリンピックに向けて、20以上の競技をサポートする予定だ。おそらくメダル獲得に大きな役割を果たすのは間違いないだろう。しかし橋口氏はさらにその先を見ている。

「今、トップアスリートを中心に1万人のアスリートが『ワンタップ・スポーツ』を使ってデータを入力しています。このデータには、効果的な練習量、体力の回復方法、さまざまなデータと怪我の関係など、ありとあらゆる情報が詰まっています。将来は、このデータを、シニアの寝たきり予防や子ども達を怪我なく大きく育てるためのサポートにも活かしていきたいと考えています」

スポーツ界にとって欠かすことのできないインフラ「ワンタップ・スポーツ」を作り上げたユーフォリア。ラグビーワールドカップ、そして東京オリンピックでの日本代表の活躍の裏に、こうしたスタートアップの存在があることも覚えておきたい。
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橋口 寛氏

橋口 寛(はしぐちひろし)氏

早稲田大学教育学部を卒業後、メルセデスベンツ日本法人にて販売店ネットワークの経営改善業務に従事。米国ダートマス大学Tuck SchoolでMBA取得後に、アクセンチュア戦略グループに入社。大手製造業・流通業に対する経営戦略策定実行支援に従事。その後、コンサルティング事務所を設立し独立。同時に、プライベートエクイティファンドのアドバイザーとなり、消費財メーカーの商品開発・営業・チャネル変革・物流改革などハンズオンでのターンアラウンド支援を行う。2008年 株式会社ユーフォリアを設立。現在は慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント(SDM)研究科特任講師も務めている。

株式会社ユーフォリア

2008年にコンサルティング会社として創業。企業再生、新規事業立ち上げ、マーケティング、システム開発などをサポートしてきた。2012年に日本ラグビー協会からの依頼をきっかけに、ラグビー日本代表に必要なコンディション管理システム開発をスタート。現在は同システムを基盤としたサービス「ONE TAP SPORTS(ワンタップ・スポーツ)」を展開。日本代表を含む多種多様なスポーツチームをサポートしている。

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