2020年5月13日(水)、東京21cクラブにてイベント・コミュニティ管理サービス「Peatix」と共同開催のイベント「Founders Night Marunouchi」を開催しました。

このイベントは、スタートアップの創業者がサービス立ち上げのきっかけから現在までの軌跡を語るもの。新型コロナウイルスの影響で、リアルでのイベントは中止しておりますが、5月からオンラインでイベントを再開しています(前回のイベントレポートはこちら)。

今回は、女性に特化したサービスを展開し、全員“複業”をするなど働き方も特徴的な株式会社uni’que(ユニック)代表取締役CEOの若宮和男さんが登壇。同社はオーダーメイドネイルサービス「YourNail」や更年期夫婦向けコミュニケーションサービス「wakarimi」、女性の起業家輩出に特化したインキュベーション事業「Your」を提供しています。モデレーターはPeatix Japan取締役の藤田祐司さん、東京21cクラブ運営統括の旦部聡志が務めました。

NTTドコモやDeNAで新規事業立ち上げに関わった経歴を持つ若宮さんが、なぜ女性主体の事業創出と全員複業を掲げるのか。そこには急速な成長を目指すのではなく、働く人一人ひとりのカラーを生かしたスタートアップを生み出したいという思いがありました。

 

男性主導の新規事業開発に疑問。女性が感じた問題意識を事業に反映

 

イベント冒頭、まず若宮さんからuni’queの事業について語られました。

uni’queの主力事業であるYour nailは、アプリ内のパーツやお気に入りの画像を配置するだけで手軽にオリジナルデザインのネイルシールが作れるサービスです。2017年8月に提供してから約5万ダウンロードを達成し、現在は15万点のデザインが投稿されています。

短時間で貼るだけで容易にネイルができるシールタイプのYourNailは、職場環境によってネイルを諦めていた人たちに、再び楽しんでもらうきっかけを作れたのではないかといいます。

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女性特化のインキュベーション事業のYourでは、複業しながら起業に挑戦できることに加えて、若宮さんの新規事業開発の経験を生かし、資本政策や開発のサポートを受けることができます。一定の条件をクリアすると、uni’queの子会社となり、株式の3分の1以上を保有したうえで代表としてサービスの運営が可能。この制度により、YourNailはuni’queから分社化して、大手企業で社員として働く村岡弘子さんが代表に就任したそうです。

wakarimiもYourから2020年4月に生まれたサービスです。LINEで女性に日々の体調を確認し、パートナーへ共有するとともに、クイズを交えたりしながら更年期ならではの女性の心身の状態を学ぶことができます。事業責任者の高本玲代さんは自身が更年期に入った時に、夫とのコミュニケーションのズレに悩んだことから、wakarimiを立ち上げたといいます。

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若宮さん「起業家や新規事業担当者のほとんどは男性なのが現状です。uni’queでは、女性が感じた問題意識や経験を事業に反映することで、今までにないサービスを生み出せると考えています」

 

代表を含めて全員「複業」。メリットも多いが、大変さもある

 

女性特化型のサービス展開だけではなく、若宮さんを含めて全員「複業」をしているのもuni’queの特徴です。若宮さんはその理由について、次のように語ります。

全員複業にしたことによるメリットとして、コミットできる範囲で業務に携われるため優秀な人材が関わってくれやすいこと、それぞれの複業先で学んだことを双方に生かせることを挙げました。一方で、働き方を柔軟にする大変さもあるとのこと。たとえば、子どもの熱や別の仕事で忙しい時期が重なると、uni’queでの仕事に時間や労力を割くことが難しくなってしまい、事業の進捗が遅れるケースもあったといいます。実践のなかで感じた課題を踏まえつつ、徐々に改善していくことで、より働きやすい環境をつくっていきたいと若宮さんは話します。

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最後に、若宮さんはこれらの取り組みを通して目指す企業のあり方を語ってくれました。

若宮さん「僕はuni’queの経営をフィギュアスケート型と呼んでいます。スタートアップでは急速な成長が目指されます。もちろん、それを否定するものではありませんが、ポストコロナ、ウィズコロナの世界では、速さと規模だけではない事業価値の作り方も必要になってくるはずです。一人ひとりのカラーを活かし、持続可能な形で成長を目指すことも重要です。

だからこそ、uni’queは女性の感性を活かした事業づくりと、複業の推進もしている。100億円の事業を作るのではなく、1億円の事業を100個生み出す経営を摸索したいんです。それはたとえるなら、「脇目も振らず・全力で・速く」というスピードスケート型だけではなく、「しなやかに・感性を生かし・リズムに合わせて」というフィギュアスケート型スタートアップの形をつくる実験でもあります」

その他、大手企業における裏側などの話で盛り上がり、200人弱の参加者の皆さまによる質問も飛び交いながら、イベントは締めくくられました。

★次回のFounders Night Marunouchiは、6月10日(水)に、またオンラインで開催いたします。詳細については近日中にEGG JAPANウェブサイトのEVENT INFROMATIONにてお知らせいたします。興味がある方は、ぜひご参加ください。