◇スピーカー
小寺壽成 (前国税庁)
◇概要
知の広場は、これまでの大勢の集まりの他に少人数で行うものと取り混ぜることとし、第11,12回を後者の形で運営し、いずれも部屋いっぱいの参加者が活発に議論が かわされました。

今回のテーマは「移転価格税制」です。税と聞くと、それは専門家に任せておくより外ないと考えがちです。
しかし、日本企業はグローバル化を進めなければならず、どの国も財政危機にあります。備えなしに海外進出すれば、移転価格税制のリスクに遭遇することになります。
今まで当局のお世話になっていなかったから安心だというわけではありません。
最近、話題になった武田薬品の「二重課税」の還付の決定に見るように、移転価格税制はリスク管理でもあり、知財の価値を考えることでもあります。リスク対応ということであれば、日頃準備しておかなくてはならないことがそこにあるということです。

今回、国税庁で「移転価格税制」の現場を知り尽くした小寺氏をお招きしたのは、課税ベースを広げたい国と収益をどこで上げるのがベストかを考える企業との間のゲームであり、そのゲームのルールを知ってもらい、企業戦略としての移転価格税制を考えることにあります。

今回のセミナーでは、日本企業がアジア進出した場合を想定して、直面するであろう問題をケースを用いながら説明を進めていくスタイルでのお話をお願いしています。
具体的な進出先の国として想定されるのは、中国とタイです。
アジアでも進出先の税制の成熟度で違いが生じ、移転価格税制の経験国としての中国と、これからの課税国としてのタイとはある意味で対照をなしているからです。

移転価格税制は、タックス・ヘイブンと個別的租税回避規定から成りますか、すべての国際税務の基礎であり、その考え方は、他の国際税務にも応用されます。
アジアに適用した議論はアメリカなど先進国にも適用できます。

セミナーは関心のある初心者でも、分かりやすく入っていけるよう組み立てられています。しかし、国税庁で移転価格税制での現場(東京国税局国際情報課、相互協議、不服審判所など)の経験をもつ講師の話はすでに移転価格税制に携わってことのある人にも役立つと思われます。
将来、CFOになる準備として参加しようという方、グローバル戦略の一環として参加しようという方、何年も移転価格税制に携わってきたという方、いろいろな動機の皆様のご参加をいただき、「グローバル化戦略としての移転価格税制を」をごいっしょに考えませんか。